墓じまいをしていて、いつも思うことは、同じ事例は無いということです。
同じ霊園の隣同士のお墓であっても、墓じまいに至ったいきさつや、
人間関係、お墓への思いなどが違って当たり前なのです。
墓じまいが、お墓を片付けるだけの土木作業サービスということでしたら、
差はあまり無いのでしょうが、中に眠っているご先祖様への思いが
実は一番大切なことで、一括りのサービスでは対応できないのです。
墓じまいがマスコミなどで取り上げられると、
商業主義目的で、石屋を紹介する取次ぎサービスが次々と誕生しています。
墓じまいはある程度の知識を持っているだけでも施工は可能です。
しかし、墓じまいと言っても、実際には多くの人と関わり交渉し、
先祖から受け継いだお墓を片付けるという後ろめたさという心のケアも伴うことは
単なるサービス業ということだけではなくて、
依頼主のこれからの生き方と、最後の死に様とも関わってくる大切なものなのです。
こういったことは、相手の身になって共に考え、こご先祖様のことを思い、
自らも現場で施工することで体得するものです。
墓じまいがお祭り騒ぎになってはいけません、
亡き人を粗末にしてもいけません。