墓じまいに該当する人

墓じまいに該当する人は、基本的に後継者のいない人です。

日本の人口は減少に向かっていますが、

人口の減少と共に、高齢化も進み、

夫婦だけの世帯、あるいは1人暮らしの世帯が増え続けることにより

墓じまいの問題がクローズアップされているのです。

お墓の管理を頼める人がいなくなる例は

  • 故郷から都会に移り住んだ
  • 子供がいない
  • 子供はいるが女の子ばかり
  • 男の子がいるが、いつまでも結婚しない
  • 男の子がいて一度は結婚したが、離婚してしまった
  • 男の子がいるが、遠方に住んでいる
  • 男の子がいるが、転勤ばかりしている
  • 男の子がいて結婚しているが、子供ができない
  • 男の子がいて結婚しているが、子供は要らないと言っている
  • 子供が病気で寝たきりになってしまった
  • 子供の方が先に亡くなってしまった
  • 自営業をしてるが、後を継いでくれなかった
  • 夫婦でいるが、妻の実家の跡継ぎがいない

このようなことがあります。

それ以外の墓じまいの理由としては

  • お墓が遠方にあり、行けなくなってしまった
  • 複数のお墓を見る必要があり、大変な労力である
  • お墓が地震で倒壊したが、修理に莫大な費用がかかる

寺院の場合は

  • 多額の寄付金を要求された
  • お布施の金額が高い
  • 住職が代わってから寺の印象が悪くなった
  • 檀家としてのしがらみが嫌なので檀家をやめたい

などです。

家族制度について

後継者がいても、後を継いでくれて当然だと思ってはいけません。

いざ、お墓の面倒を頼むというような話をしても、

断るということは、よくあることなのです。

家というものは、継いでくれて当たり前という理屈は一昔前のことで、

最近の若い人は、面倒なことはしたがらないのです。

そもそも家というものは、おじいちゃん、おばあちゃんから始まって、

親、子、孫までが集う所であり、家が繁栄するということは、

家族が増え続けることです。

これは、農耕社会の名残で、家族総出で田植えをしたり、

稲刈りをするには、なるべく多くの人手が必要で、

その労働を支えるのが家族そのものであったのです。

また、家族が多いということは、親族も多いということで、

親族は困った時に助けてくれる役割を持ち、

親族同士では、助け合いの精神の元で付き合い続けていたのです。

そして家族の長は祭祀を司る権利を持ち、先祖や神を祀ったり、

地域の祭りごとに参加したりすることが重要な役割でした。

つまり、お墓を継承する人は、家族で一番偉い人なのです。

しかしながら今の時代、会社に勤めてお給料を貰いますから、

仕事を家族に手伝ってもらう必要はありませんし、

お米が無くなったから親戚に借りにいくような必要もありません。

働いて貯金さえしていれば、誰の世話にならなくても済むのです。

このような世の中ですから、家というものに特別な価値観を持つ必要もなく、

親戚付き合いもほとんど無し、お墓は守る必要がないばかりか、

守らなければならないという義務感は、多大なる心の負担となるのです。

新年になると神社や寺院にお参りして、願うこととして本来は

「家内安全」「家門繁栄」「子孫長久」「無病息災」などですが、

子孫長久なんて、そういうお願い事をする人は、

今の時代あまりいないのではないでしょうか。

親が子の幸せを願う気持ち

親が子の幸せを願う気持ちは人であれば誰もが持つもので、世界共通です。

待望の子供を授かった親は、一人の小さな命が増えたことに幸せを思い、

子を抱いた時に、子供の天使のような顔を見れば、

たとえどんなに自分が貧乏でも子供にはおいしいものを食べさせたいと思い、

そして、たとえどんなに自分が苦労しても子供には楽をさせたいと思い、

そしてこの小さな命が健康に育って欲しいと願い、

この幸せがいつまでも続きますようにと願うものです。

たとえ自分の子がいない人でも、この愛情は受けてきたのです。

そしてこの幸せはどんなに経済主義が発展しても、

決してお金では買えないものなのです。

この素直な気持ちがお墓に込められているのです。

墓じまいをしても、これだけは決して忘れてはいけません。

感謝の気持ちを持ち続けることが大切なのです。

これからは、皆でこの問題に取り組まなければいけません。