死後の魂と肉体

処分の散骨

私達の肉体は直接的には両親からもらったものですが、生まれる時に宇宙の構成要素である地・水・火・風・空のそれぞれをお借りして誕生したのです。

地・水・火・風・空とは

  • 地・・・土の要素 脂肪や筋肉・骨などで、死んだら土に還ります、火葬するとほとんど灰(土)になり、骨が残りますが、骨も土に埋めると長い時間をかけ土になります
  • 水・・・水分の要素 血液や体液などで、死んだら水に還ります、火葬すると煙突から出て行き雲になります
  • 火・・・体温の要素 生きている時は温かいですが死んだら体から火の要素が出て行って冷たくなります
  • 風・・・空気の要素 酸素を取り込み二酸化炭素を排出します。体内のガスなど、死んだら体から出て行き、火葬でも体内のガスが煙突から出て行きます
  • 空・・・空間や心の要素 体の分だけの空間は死んだら必要なくなり、そして生きている時に宿っていた心は死んだら抜け出して旅だちます

であり、五大要素と言います。

この宇宙は全て五大要素から成り立ち、常に形を変えながら変化を繰り返し、元に戻ったり、結合したりして、循環しているのです。

地球もこの大宇宙の循環の法則に従い、誕生の瞬間から崩壊に向かって長い旅を続けているのです。

私達の体も同じこと、地球上の生命は皆、永遠にこの循環を繰り返しているのです。

散骨の時に撒いた遺灰もこの循環の中に組み込まれているのです。

循環の法則

例えば私達の体内にある血液や体液は、死んで火葬で焼かれると、蒸気になって煙突から出ていき、空にのぼっていきます。

やがて雲となってはるか遠くの場所で綺麗な雨になって降るのです。

もしかしたら、栽培されている野菜の葉の上に落ちて、吸収されて誰かに食べられるかもしれませんし、山奥に降り注ぎ、長い時間をかけて川の流れになって、やがては大海原を旅するかもしれません。

あなたが今飲んでいる水も誰かの体の中を通ったかもしれない水なのです。

これが循環のシステムであり、たとえどこかで汚れたにしても、空や海や土の中で浄化されてきれいになることを繰り返しているのです。

私達の体はたまたまそこにあった五大要素をお借りしてできたものです。

私達の体は魂の乗り物であり、乗り物が動かなくなってしまったら、次の乗り物を求めて旅立つのですから、肉体には執着する必要は全くないのです。

寿命がきたら丁寧にお返しすればよいのです。

動かなくなった乗り物にはもはや魂が付着していることなど無いのです。

骨には魂は付着していません、骨は神様ではありませんから、拝む必要ありません。

拝むのであれば、私達に目に見える形で、楽しい思い出を作ってくれた故人の、いとおしい体を提供してくださった大きな力と、私達に命をつなげてくださったご先祖様に、感謝の気持ちを込めて拝めばよいと思います。

よく考えてみれば、水や火・風・空の要素は完全にお返しして何とも思わないのに、骨だけにこだわるのはおかしなことです。

自分の物など一つもない

生きている時には自分の物だった家や財産も死んでしまえば自分の物ではなくなります。

死後の世界には物だけではなく、愛する人や家族も連れていくことは出来ません。

自分の物と思っていた物も、実は生きている時にただお借りしていただけの物なのです。

自分の体だってお借りしていた物なのです、私達はただお借りしたものをお返しすればよいだけのことです。

骨壷に入れて保管していては、いつまでもお返しすることはできません。

自分の体を自分の物と思うと、返したくないものですが、自分の物なんて一つもありません。たまたま自分の所にあるだけで、いつかは自分のものではなくなるのです。

自然の流れにすなおに身を任せれば、またいつか与えてくださるものなのです

散骨とは自然の摂理に叶ったものであり、尊いものであるのです。

墓じまいして散骨も自然の流れなのです。

五輪の塔
お墓で見かける五輪の塔は地・水・火・風・空を表しています

最後に綺麗にお還しするのが礼儀

私達の身体は元々大自然からお借りしたものであり、最後にはお還しするべきものであり、しかもお還しする時の基本としては、お借りした時よりも綺麗にしてお還しすることです。

しかし私達は実際、自分の身体を使うだけ使って壊れたままで、汚したままで還してしまっているのが現実であり、綺麗にお還しすることができませんが、せめて気持ちだけでも有難うの感謝の気持ちを込めてお還しすれば良いのです。

有難うの気持ちと言葉が全てを浄化してくれるのです。

魂は永遠

私達の魂は肉体を借りて生まれ、そして生きて最後に死に、そしてまた肉体に宿る機会があれば生まれて死にゆくという永遠の旅の途中なのです。

魂を浄化しようと思ったら感謝の気持ちを忘れないことです。

家族に対しても職場の同僚に対しても友人に対しても亡き人に対しても、有難うの感謝の気持ちを持って表現していけば自分はもちろんの事、亡き人が迷うこともありません。

最後のお別れは感謝の有難うの気持ちでお送りすれば良いのです。

この世では誰もが皆永遠の度の途中なのです、誰かと誰かが出会うには理由があるのです。


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