墓じまいとは

墓じまいの写真

墓じまいとは後継者が居ないなどの理由で今あるお墓を撤去し更地に戻して霊園の管理者に返還し、取り出した遺骨を散骨、或いは後継者不要の合葬墓や樹木葬などの施設に改葬すること。

墓じまいの理由

お墓参りのイラスト

我が国では人口の減少、少子高齢化、核家族化が進行し、新生児の出生数が70万人を切るようになってしまった現在では、少子化対策の効果も虚しくこれからの時代は国力の低下、先進国からの脱落、年金制度の破綻、国民の貧困化などの様々な問題が確実に現実のものになっていくのです。

地方の農業などの一次産業に従事する人達は、昔から一軒の大きな家に親・子・孫の世代が一緒に生活しながら全員が家業を手伝って支え合うという家族制度によって家業や家、お墓が維持されてきたのですが、年中無休で働いても苦労が多い割には収入が少ないことを嫌って、子供が都会に働きに出たり、安定した職業であるサラリーマンに就職するなどで家業を廃業することが増えています。

都会に出た若者は地方での家業に縛られることなく都会で就職して家族と家を持ち、子供が生まれても成長して新たな地に家を構えることから、都市部では家族制度の崩壊が著しいのです。

都市部から始まった家族制度の破綻が地方に伝播することにより、後継者の居ない世帯が増え続け、夫婦だけ或いはお一人様世帯の住人が亡くなってしまえば住人不在の家や墓は後を継ぐ者が居らずに家じまい、墓じまいの運命をたどるのです。

つまりお墓を管理している人がどんどん居なくなっているということなのです。

墓じまいでするべきこと

お墓の名義変更のイラスト

墓じまいでするべきことは

  • 管理事務所で墓じまいの書類一式をもらう
  • 墓じまいの見積りを石材店に依頼
  • 遺骨の改葬先を決める
  • 最後のお墓参り、祭祀者による閉眼供養、遺骨取り出し
  • 遺骨の改葬
  • 「改葬許可申請書」を役所に提出して受理された「改葬許可証」を改葬先に提出
  • お墓の撤去工事
  • 工事完了届

墓じまいと言ってもお墓を片付けるだけでなく、遺骨を次なる安住の地に納骨或いは散骨などの大切な事があります。

墓じまいをしないとどうなる

無縁になったお墓

墓じまいをするべき人が何らかの理由で墓じまいしなかったら、霊園やお墓、先祖の遺骨はどうなるのでしょうか?

霊園はどうなる

霊園管理事務所の写真

霊園では墓地の使用者から年間管理費を徴収して集まった費用は電気・ガス・水道代、霊園管理事務所の維持管理、霊園内の清掃補修管理費などに使われています。

この年間管理費が墓地の使用者から支払われている限り霊園の運営は順調に成り立つのですが、使用者死亡で急に支払われなくなったり、縁故者が居ないなどの理由で年間管理費の支払いが滞納されると運営費の不足となり、施設の保全修理が出来なくなるなどの支障が出てきます。

更に年間管理費の不払いの件数が増えてくると霊園の維持が出来なくなってしまい、最悪の場合霊園の倒産ということになってしまいます。

お墓はどうなる

墓じまいの相談

霊園の中であっても分譲された区画の中の管理はお墓の使用者がすることになっていて、霊園側が勝手に立ち入ることが出来ませんし、たとえば木の枝が伸びて隣の墓に迷惑が掛かるようになっても霊園の管理者が勝手に切ることは出来ません。

子孫長久の願いが込められた多くの御先祖が眠る先祖代々の立派なお墓であっても、後継者が居なくっなてしまえばお墓の維持管理をする人が不在の無縁墓地になってしまい、そのまま放置されてしまえば無残な姿を晒し続けるのです。

またお墓参りをする人が居なくなった墓地は草木が伸び放題になったりゴミが溜まったりして隣近所の墓地に迷惑が掛かるようになります。

場合によっては塀が崩れそうになっても放置されたままになって、事故に繋がる恐れもあります。

お墓の使用人が不在となって管理料が払われなくなりますと霊園の管理事務所では家族や親族に連絡してお墓の継承者に名乗り出る様に催促されます。

縁故者が居ない場合には霊園の権限でお墓を撤去出来るのですが、以前は墓地使用者と死亡者の本籍地、住所地の市町村長に照会し、回答を得ること、また、2種以上の新聞に3回以上公告を出し、申し出がなければ処理することができると非常に煩わしい手続きが必要でした。

平成11年3月に改正された「墓地、埋葬等に関する法律」では、墓地の使用者が死亡、あるいは管理料未払いのまま3年間放置した場合、「無縁墳墓に関する権利を有する者に対し、1年以内に申し出るべき旨を官報に掲載し、かつ無縁墳墓等の見易い場所に設置された立札に1年間掲示して公告し、その期間中にその申し出がなかった旨を記載した書面」を当該役所に提出すれば無縁墓地を整理することができるようになりました。

先祖の遺骨はどうなる

お墓の遺骨の写真

墓地の使用者が不在で継承者が居ない場合には霊園がお墓を片付けることになるのですが、事件として扱われること、そして大切な御先祖様であっても無縁仏として扱われるのですから、御先祖様にとっては永遠に悔やまれる結果になってしまうのです。

子孫の為を思って作られたお墓であっても今の時代、先祖が勝手に作ったお墓なのだからそんなもの要らないし、自分はお墓に入るつもりが無いからお墓なんて知らないと言ってしまえば、御先祖様は無念の気持ちで悲しまれるのです。

墓じまいは供養の行です

片付けの行のイラスト

御先祖様にとって死後の安住の地であり、子孫の者との交流の場でもあるお墓を片付けてしまうことに抵抗がありますが、今は亡き人達が残した物を綺麗に片付けて差し上げることは生きている私達の務めなのです。

墓じまいは生きている者の務め

墓じまいの写真

神聖なる祭祀の場としてのお墓を後継者が居ないという理由で片付けてしまうには誰でも少なからず抵抗があって、後ろめたい気持ちになるものです。

しかしながらお墓をそのままにしておけば確実に無縁墓になってしまいますので、最後は綺麗にお片付けして自然に還って頂く或いは安住の地に移動して頂けば必ずや御先祖様には納得して頂けるのです。

私達は数限りない御先祖様たちの努力があって命が繋がってきた結果として今ここに居るのですが、命のバトンの最後を持つ者として最後の最後まで走り続け、手に持ったバトンは天にお返しするのが墓じまいなのです。

NPO法人やすらか庵の墓じまい

NPO法人やすらか庵代表

NPO法人やすらか庵はお墓や供養のことでお困りの方の救済を目的として設立された法人であり(法人番号1040005019147)行政が認めた有償サービスを行っています。

東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県の関東圏を中心に活動し、墓じまいの無料見積り、実際の墓じまいから書類代行、海の散骨、森の散骨、合葬墓、樹木葬などの実施まで外注無しで行うことが出来ることが大きな特徴です。

代表が僧侶をしていますので、墓じまいの無料相談は何時でも受け付けており、どんなことでも即答致します。

どうしようかと悩み苦しんだお墓の問題が解決することにより、肩の荷が降りて楽になり、亡き人達と共に最後まで人生を楽しんで頂ければと思います。

墓じまいの相談は…墓じまい無料相談

墓じまいの見積りは…墓じまい無料見積り